ちょっと頭冷やそうか

なんてこった

本日書店にて財団法人経済産業調査会編の「飛翔 航空機産業公式ガイドブック」なる本を発見。
KHI航空宇宙カンパニーの人がYCXについて紹介していたので迷わず購入。
と言う訳で重要な点を要約してみる。


・大型セミトレーラやGE90の様な大型エンジンを積載可能
・主要諸元はベース機たるC-2と「ほとんど変わらない予定」
・防衛用途装備を外し民間用途で義務付けられる装備を搭載
・更に貨物室床面を改造することで「若干の重量の変化が出る予定」
・C-2と同様の2クルー+予備席グラスコクピットや3重FBW、飛行管理システム、機上メンテナンスシステム
・巡航/高度性能は旅客機並みで民間市場が受け入れやすいポテンシャル
・クレーンシステムオプションは2条のレールに4本のクレーンを装備
・2段デッキシステムオプションではランプ込みでLD3コンテナを最大36個、96インチパレットを最大13枚
・YCXの属する特殊大型貨物機の需要は2006年の100機弱から2026年には200機強まで成長すると予測
・実機設計及び製造は飛行試験機納入後、防衛省による初期の試験が終了した頃を検討
・C-2が採用する各種の国産装備は型式証明等で必要な費用などを見た上でYCXで引き続き採用するか検討
・製造や点検修理整備をアウトソージングするかどうかは費用と国内産業育成を天秤にかけて検討


まず主要諸元がC-2とほぼ同じ、逆に言えば「全く同じでない」というのは以前からある程度予想されていたことであろう。
例えばC-2の貨物室両脇にある座席はYCXでは間違いなく外されるし、空挺降下ドアも非常脱出口になるか完全に塞がれる筈。
MWS/RWR/CMDで構成される自機防御システムも降ろされるだろうし、恐らく編隊維持装置も無くなる。
一方で床面を改造したり、民間用途で義務付けられる装備というのが良く判らないが、外された装備の重量を上回るとは考え難い。
ちなみにファンボロ以来公開されてる数値はどうもYCXの方のものらしい。
速度/高度性能や積載能力については、YCXの強みをKHIがしっかり認識し積極的に売り込んでいることが伺える。
と言うか開発当事者なのだから当然だと思うが、それを伝える各種報道からはちっともそんな気配が無かったのだ。
恐らくKHIの説明をそうした報道媒体が理解出来てない、というだけだろうけど。


さていきなりだがここで先月行われたJA2008でのP-1/C-2限定の纏め。


・P-1にもHUDあったよ!あったよ!(島津さんとこにC-2用のがあったので聞いてみた)
コクピットの後辺りは搭乗用梯子含めてごっそり変わる(上に登る梯子が垂直の1個だったりロードマスター席の位置が変わったり)
・貨物搭載例
 セミトレーラ
 MaximuSizeJetEngines*2+移動用架台(というかGE90)
 AircraftMajorComponents(RJクラス機の機首と水平尾翼
 BK117*2
 ULDコンテナ(2段積み)
 ULDパレット(2段積み)
 背の高いコンテナ(クレーン)
・2段積みオプションは展開式の架台を使い最後部用には揚降機能も
・オプション装備でAn-70やAn-124に見られるタイプの機内クレーンも(取外不可/重量はt単位で増加
・クロスセクションの比較対象はC-130J/Il-76TD-90VD/747-400F/An-124-100
・T-IDGの派生型をC-X/P-Xに適用(無段変速機のデモ機有り)
・FHIで担当してる各翼は操縦翼面などが宇都宮工場の段階で既に付いてる
・各操縦翼面などを動かすアクチュエータはラダーだけ違う(ナブテスコ製)


JA2008の「戦果」みたいなもんだが、このうちクレーンオプションと2段積みオプションとGE90の積載が本日買った本と被る内容。
買う必要あったのか?と思うかもしれないが問題はこの本が今年の7月10日発行となってること。
つまりだ、横浜の展示より3ヶ月も前にYCXの重要な情報が本屋に並んでた、ということなんだなこれが。

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