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;' ´∀`'; これは書かざるを得ないモサリ
';   .c,:' ださく先生が土曜日に詳しくやってくれるらしいのでそれまでに情報整理モサリよ 
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P-1内部のあれやこれや

P-1の機内が報道に公開されたということで、早速分析してみようの回。
とりあえず消える前に一通り保存してから読み進めて欲しい。
http://mainichi.jp/select/news/20150626k0000m040031000c.html
http://www.sankei.com/politics/news/150625/plt1506250026-n1.html
http://www.asahi.com/articles/ASH6T3FGYH6TULOB007.html
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00295831.html


まず操縦席周りであるが、ぶっちゃけ2年前にあらかた公開されてるので特に語ることは無い。
https://www.youtube.com/watch?v=Z7G3ql_aWS4
操縦席以外にもキャビン後方はこの時点で大分公開されており、FE席とラバトリーに至っては今回の報道写真には写ってない。
これ等の範囲で強いて新しい発見と言えば、ギャレーのレンジにJAMCOの文字が確認出来ることくらいか?


操縦席から下がって今回新たに公開された部分の一つが、4基のセンサコンソールだ。
実大モックが公開されたほかはDMUでも隠されていた区画だけに、多くの発見がある。
上下に並んだ2台の大型表示パネルを中心に、入力インターフェイスとしてタッチパネル式キーボードが2基、トラックボールとテンキーが1基づつ。
そして非音響員席であろう後部側2席はジョイスティックも有している。
これらの構成は実大モックの時点である程度決まっていたが、トラックボールとテンキーは今回新たに追加が確認されたインターフェイスだ。
また地味な部分だがカップホルダーも追加されている。
他にも幾つかのパネルが見えるが、前回の記事で挙げた修理役務募集公示から推測すると外部記憶装置と印刷記録装置、2種類のスイッチパネルの何れかに該当する筈である。
また飛行試験機の実用試験に関する技術支援役務募集公示によれば、電源制御パネルもあると思われる。


次はソノブイランチャ周辺を見てみよう。
今回新たに公開された2基のロータリーソノブイランチャは、それぞれ10本まで装填可能な剥き出しタイプのものだ。
ロータリーランチャと言えばP-8Aもそうであるが、あちらはカバーに覆われており、装填時はカバー側面の扉を開ける必要がある。
やはりロータリー式だったNimrodは聊か形容し難い形態をしており、装填も真上からリボルバー拳銃の弾倉の如く挿入する方法だ。
P-1のソノブイランチャはロータリー式の反対舷側にある4基の与圧式ランチャもそうだが、横からの装填が基本となっているようである。
従来のP-3Cが有していた与圧式ランチャは斜め上から挿入する方法であったが、P-1の与圧式ランチャは真っ直ぐ縦にしたまま装填出来るようになっている。


さて今度は装填するソノブイであるが、ロータリーランチャの後方に32本入りコンテナ3基に収めて保管する方法となっている。
合計96本が機内に搭載されており、これは24本入りコンテナ4基に収めているP-8Aと同等である。
参考までにP-3Cは36本、CP-140は56本、NimrodMR.2は86本をそれぞれ機内に搭載している。
P-1はこれに非与圧式ランチャ30基分を加え、126本のソノブイを搭載可能となる。
非与圧式ランチャを持たないNimrodとP-8Aは別として、P-3Cは48本、CP-140は36本それぞれ非与圧式ランチャに装填可能であり、合計するとそれぞれ84本、92本となる。
一人だけ3桁の世界に突入しているP-1が異質に感じられるが、ソノブイランチャの種類からして異常なのは判ってたので今更と言えなくもなし。
それとソノブイそのものと少し離れるが、ランチャ前方に後ろ向きの簡易な座席が片舷2席設置されている。
ヴィオラック収納部の壁面にヘッドレストが直付けされた実に簡素過ぎるしろもので、誰の為の座席なのか気になる。
もう一つ、ソノブイコンテナの前方上部に小さなモニタとスイッチパネルがあるが、シンフォニアテクノロジー社(旧神鋼電気)のパンフにあるストアマネジメントシステムのそれと一致する。
http://www.sinfo-t.jp/pdf/Data/aerospace/N03-100.pdf
最新のパンフでは分散型SMSと紹介されているので、どこかに他のパネルもあるのだろう。
ところで実大モックが公開された頃の記事を読むと、ソノブイコンテナは丸ごと積み降ろし出来るようになっているらしい。
搭乗口と一緒に写ってる写真を見る限りサイズ的には問題無さそうであるが、決して軽いとは言い難いAサイズソノブイを32本収めたコンテナの重量を考えると首を捻るばかりである。
どちらかと言えば軽い方のDIFARソノブイAN/SSQ-53Fが8.6kgなので、これを32本ばかし収めると275.2?にもなる。
DICASSソノブイAN/SSQ-62Eともなると16.4?と倍近くになり、何れにせよ人の手で積み込むのは現実的とは言えない。


最後にキャビン後方からセンサコンソールの更に先まで、天井に一本の手摺り棒が伸びているのが確認できる。
スライドショーでもギャレー付近の天井にあるのは確認できていたが、TACO/NAV席あたりまで伸びているのが確認できたのは今回が初めてだ。
P-3Cでも少し生え方が違うが天井に手摺り棒が伸びており、P-1は上から真っ直ぐ生やして掴み易くしている様である。
なおP-8AはP-1より天井が更に高いせいかこの種の手摺り棒は極一部、あるいはラックの側面から横向きに生やしたりしている。
それらもキャビンの全長に渡ってとは到底言い難く、座席の無い区画に幾つかという具合だ。


余談、P-1のギャレーはキャビン最後部にあることはDMUや実大モックの頃から既に判っていたが、C-2のギャレーはいまいちはっきりしなかった。
一応コクピット後方とは言われていたが、ようやく具体的な位置を確認できた。
http://www.mod.go.jp/asdf/adtc/img/pamphlet26.pdf
操縦席の壁面に恐らくJAMCOと書かれているであろう電子レンジが何とか写っている。
これは貨物室の同乗者への供給は想定してなさそうだ。

ださく先生のレポート感想追記

とりあえずわかった事箇条書きしてみよう。
・TACO1入力インターフェイスは非音響席に物理キーボードを中央に追加
・TACO2はTACO1からジョイスティック除外
・TACO1のジョイスティックは武器発射操作用
・TACO1/2正面外側に分散型SMSパネル(ボタンパネルとモニタパネル)
トラックボールは3ボタン
・センサコンソールの下表示パネル左にマニュアル?収納部
・TACO席はSMSパネルの更に外側に同様の収納部
・非常脱出口あたりの壁面にも簡易座席
・ギャレーの電子レンジは1800W
・レストエリア左舷4座席のナンバリングは20〜23
・センサコンソール下画面右パネルにICS(交話機)の表記
・予備座席はレストエリア含め14
・操縦席スロットル前CDU間に分散型SMSパネル(スイッチパネルとモニタパネル)
・ロータリーランチャは事前装填可
・フリーフォールシューターは床面に直接蓋
・コンソールのディスプレイは20インチ
・ソノブイの受信チャンネル数はP-3Cの2倍
・音響コンソールと非音響コンソールの間にスライド格納式のついたて
・右舷脱出口脇にライフボート


どうやらソノブイの搭載数は146本にまでなるっぽい?
なおP-8Aも126本まで増えると思われる。
武器発射管制はSMSパネルを通さず手元のキーボードからでも可能な模様。
ソノブイラックの押さえ棒は先端部が内側に曲げられていて、P-3Cより格段に先端恐怖症に優しくなってる。